ぼーしやJAM工房

ぼーしやJAM工房からのご案内です。

雪のメニュー

雪は天からの手紙
「雪は天から送られた手紙だ」 といったのは、雪の研究では世界的に有名な中谷宇吉郎博士です。雪をにぎってみれば、手紙にたくした天の気持ち雪の気持ちがよくわかります。雪は冷たいけれど、とっても暖ったかいんです。

あなたのご注文は?
「雪が降った!」‥‥‥さてあなたのご注文は?
「雪見酒?」それとも「スキー?」
ご注文で雪のご案内が違うんですが‥‥‥。

恋人の肌のように
「えっ?雪見酒。はい、雪見酒いっちょう」
「はいきた。その白いの、白い雪なら何でもいいよ」
雪見酒は雪の上ですべるわけじゃないから、雪質関係なし。白くきれいならどんな雪でもいいわけです。
「こちらさん、すきー?」 こうなるとそうはいきません。よく吟味していいものを、といいたいけれど、年中いたずら者が邪魔に入る。天候です。
そこで“お客さん” の雪への気持ちが大切になってくるわけです。
「雪は恋人‥‥‥」って誰かがいいました。あなたも経験があるでしょう。恋人の肌にそっと、そしてしっかりと触れたくなる。あの気持。雪の肌にそっと触れてみる。自分の気持と雪の気持がとけあっていく、その気持。そうなればスキーの楽しみはいまの三倍にも四倍にも、リッチなスキーが楽しめますよ。

多彩なメニュー
ところで“雪のメニュー”は沢山あるんです。
誰が見ても新雪のいい雪、これは問題なく極上品。そこをすべれば気分爽快。では次にそれ以下のメニューを御目にかけましょう。
1水分の多い重い雪、 2ザラメ状の雪、 3 降りたてでも雪と雪がくっつきやすく、手でにぎるとおだんごになる雪、 4 粒は細かくさらさらしてるけど、カサカサしたドライな雪、 5 砂の粒のように乾燥した重い雪、 6 ねばっこく表面だけは板状になった、もなかの皮みたいな雪、 7 雪どうしが大きな塊りになりやすい雪、 それに8 アイスバーン。
「あなたのお好みは‥‥‥」
「そりゃ極上品」
そりゃそうだけど、みなさん極上品をお好みになるので、売り切れの日もあるんです。そうなると1〜8のメニューになってしまうわけです。それに極上品だと思っても、実はそうじゃなかったということもあるんです。
一茶の句にこんなのがあります。『む(う)まそうな雪がふうはりふうはり哉』もう一句。『我村はぼたぼた雪のひがん哉』
雪の降る状態でいろんな表現があります。ふうはりふうはり、ぼたぼたもそうだし、しんしん、さらさら、ぼてぼて‥‥‥。みんな雪質の違いを現しているんですね。スキーヤーには全部関係あります。

“雪” を想像する
極上品はマイナス五度、雪温 (雪下 十〜二十センチ) マイナス七度くらいで生まれます。北信五岳は平均してそれくらいの温度です。この地方の雪が非常にいいというのもそのためです。すべる場合スキーの板で雪を両側へ移動させるわけですが、移動させるにもマイナス七度くらいが楽なんです。あんまり温度が低くマイナス二十度以下にも、スキーですべる時静電気が起こり、板に雪の細かい粉を吸いつけてしまってすべらなくなってしまいます。
太陽の熱、気温、風、雨それに人工 (スキーなどで雪をかきまぜるということ) で、さらに新雪でも雪自身の重さで、雪の状態、質はこくこくと変わっていきます。
だから‥‥‥
最初にいったように、スキー場についたら、まず雪を見て下さい。あなたの恋人の肌です。そっと心を込めて触れ、手にとって下さい。ついでに気温にも雪温にも注意して、昼夜の温度差も。その雪がどう変化していくかを想像し、スキーコースを定めて下さい。あなたが雪のいい伴侶となることを心から祈っています。

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雪は天からの手紙
「雪は天から送られた手紙だ」 といったのは、雪の研究では世界的に有名な中谷宇吉郎博士です。雪をにぎってみれば、手紙にたくした天の気持ち雪の気持ちがよくわかります。雪は冷たいけれど、とっても暖ったかいんです。

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