ぼーしやJAM工房

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森のスケッチ-7

高原の薬草茶
くまざさ、たんぽぽ、かきどうし、どくだみ、たらの木、ひめじよん、はっか、よもぎーーみんなこの辺ならどこに行ってもある高原の草木です。
先日山を歩いた帰り道、知り合いの人に会いました。
「いい天気だね。ずい分寒くなった。お寄りなさい。お茶でも入れよう」
遠慮なく寄らせてもらいました。そこでご馳走になったのが、最初にあげた高原の草木のお茶です。
はっかが入っているので口にふくむとさわやかな感じがします。あとはうすい緑茶と同じです。さっぱりした味です。
「何のお茶かわかるかね」
考えていると、こんな説明をしてくれました。
「ひめじよんは花、たらの木は皮、よもぎは少しにした方がいい。匂いが強くなる。このほかにきはだ、赤松の葉、せんぶり、いかり草、ふじこぶの皮、えんめい草なんかを入れるといいんだがね」
「へえーずい分いろんなものが入っているんですね」
「細かく切って乾したものを煎ってあとは普通のお茶をのむようにすればいい。お湯を足してストーブにでもかけておけば煎じることになる」
「‥‥‥‥‥」
1種類だけをお茶にしてもいいが、何種類もまぜた方が味がまるくなる。」
「何にきくんですか」
「 そうだな。糖尿、高血圧、ガンの予防、強精、疲労回復、それに胃腸の病気だな」
高原の草木はほとんど薬草です。

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大根の尾の長さ?
高原の草木茶をのみながら、おばあさんがいいました。
「今年は初雪が20日は早かったね。お山に3度雪が降れば里にも来る、っていうけど今年は雪が早そうだね」
地方によっては 「山に7度雪が降れば‥‥‥」ともいいますが、北信五岳地方は山が近いから、それだけ回数も少ないのでしょう。この辺は3度といいます。
こんな言葉もあります。
「大根の尾の長い年は大雪」
大根がかぼちゃになったり、秋そばやこうぞになったり、動物の鳴き方であったりします。
気象台の天気予報もこの辺ではあまり通用しないようです。特に秋には天気がすごく変わりやすく、朝は真青の空が急に曇って雨になったり、長野市までは晴天でもこちらは雨や雪のこともあります。山の天気は予測が難しいのです。
山あいの農作業で1番気にかかるのは天候です。それもいろいろの準備の都合があるから、ある程度長期予報の予測を立てなければなりません。
どこへ行ってもそうですが、農村には農村の、漁村には漁村の人たちの、自分たちだけの天気予報の仕方を持っています。これは風向きについてもあるし、どの方角の山に、雲がどんな形でかかれば天気が悪くなるといった、ごく短時間の予測の仕方も知っています。
予測通りにぴったりと当る場合が非常に多いのは不思議なくらいです。
短い言葉の中に人間の生活と長い経験を感じさせます。

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