ぼーしやJAM工房

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森のスケッチ-4

”山の実“ 異変
「今年は山の実が少ないな」
よくこんなことが山里の話題になります。山の実が少なければ、山に食料が少ないということになり、山の鳥や動物たちは困ってしまいます。こんな時には仕方がないから、里に来て畠のものを 「ちょっと失敬」ということになります。彼らも食料は生きるか死ぬかの最重要問題です。
花の季節に雨が多いとしっかり実りません。実っても早々と実が落ちてしまったりします。長雨のあとで太陽がカーッと輝って、その前の分まで暑かったとしても、あまり助けにはならないことが多いのです。
やっぱりよく実るには、太陽の光と熱が必要なんです。それは人間も同じです。

きのこ異変
7月に早々となめこが木の根元から茶色に光る小さな頭を出しました。
「おい今頃なめこ汁出たぞ」
おかげで今年は初夏からなめこ汁にしたづつみをうちました。
「それにしても、今年はどうしてこんなに早いのかな?」
ところが‥‥‥いつもの年だと9月の半ばを過ぎると小さな頭を出す山のきのこが、今年はいっこうに出てきません。
「おかしいぞ」
そう、例年より1カ月近く遅れたでしょうか、今度はすさまじい勢いで出はじめたのです。結果は、今年はきのこの豊作でした。きのこは湿気が多くないと出てきません。今年は雨の振り方が片寄っていたからでしょう。

みずならをねらえ
“まいたけ” というきのこがあります。サルノコシカケ科のきのこです。
きのこは1本1本はえている、と思っている人が多いですが、このまいたけは大きな塊になってはえています。根元からどんどん枝がわかれ大きくなっていくんです。
直径10センチくらいのまいたけがあったとします。一週間か10日くらいたつと倍以上の大きさになります。
それはすばらしい香りと味です。まつたけがきのこの代表みたいにいわれていますが、それ以上でしょう。まさにきのこの王様です。
深山のみずならなどの根元に生えます。それも樹齢150年か200年たった古い、太いみずならの根元です。
合言葉は 「みずならをねらえ」。
これを見つけると一瞬 「ギョッ」とします。ぞくぞくするほど嬉しくなり、思わず小躍りしたくなるほどです。それで “まいたけ” という名がついたとか。
すこし前から栽培にも成功しました。ただ残念ながら自然のものとはやはり相当味が違うようです。自然のものはやはり尊い味ですね。

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