ぼーしやJAM工房

ぼーしやJAM工房からのご案内です。

ブラックベリー

ブラックベリーの栽培を野尻湖畔でしてくれています。
ブラックベリーは繁殖力が強くて増え始めたらさあ大変です。どんどん大きくなるは、一度増え始めたら根がそこら中に地下を伸びて行ってあっちからもこっちからも芽を出して来ます。ミントなんかもそうですが、トタンか何かで根が行ってほしくない所に壁を地下に作っておかなければならないんじゃないかと思う程です。
ブラックベリーの黒へと熟した実は甘くてほんとに美味しいですね。200g位のカゴなんか平気で食べちゃいます。
ラズベリーの種はあまり気にならないですが、ブラックベリーの種は気になると言う人が多いようです。先日行った娘の友人の夫婦も種を取り除きゼリーの様な感じで作っていました。僕は気にならないのですが 種を残すのか取り除くのか意見の分かれる所ですね。

工房のまわりにブルーベリーやルバーブ、ラズベリーやブラックベリーを植えようと計画しました。
それで休耕地などを見ていると 雑草が元気です。先ほども書いたように 自生する種類の植物は放っておいたって元気に育ちますね。雑草なんかもそうです。雑草って一言で言っても実に多くの種類が狭い所に住んでいます。かわいい花を咲かせる草、きれいな穂を出す物いろいろです。野草、雑草、要するに利用する目的以外の植物です。
ぼーしやJAM工房の裏は畑でした。以前はずっとトマト畑だったところなんです。トマトの佐藤さん夫婦が亡くなり、その後を引き継いだ安川さんが暖かい土地に移ってしまって今はだれも使っていません。僕も少し慰め程度にズッキ—ニなどは植えてみたりしたのですが。あっという間に雑草だらけになってしまいます。

畑として土地を使い続けているとある種の栄養素が偏り、または無くなって 植物の成長が悪くなったり、病気が出たりし始めます。
そうなると畑を“休ませる”って言う事をしますね。使った畑をしばらく休ませているとそこにいろいろの雑草が生えます。何年かそんな風にする事で畑の養分のバランスを整えていたのですね。もちろんその間、羊や牛の糞の堆肥を足したり、キノコの栽培をしたりする事もありますね。

耕さないって、どう思いますか?ミミズやモグラやネズミが地中を動き回り空気を入れたり何かを食べて糞をしたりしています。もちろん数えきれないほどの微生物が表面に近い地中や植物の根のまわりで活動しています。
耕して住処をぶっ壊さなければ生物は住みやすいですよね。

そんな訳で雑草を残すことでの水の無いビオトープにしてみようと言う事になりました。それでぼーしやJAM工房の裏に、雑草園を作っています。
「こんな山の中でビオトープなんだ?」
「虫もずいぶん減ってるしね」
「僕は雑草観察園て言ってるんだけれどね」
「雑草って言うけれど、きれいなんだなあ」
さて、始めて見たもののどうなりますか、お楽しみ?

野尻湖の水草が無くなって随分な年月が経ちました。貧栄養湖であった野尻湖が昭和の時代に観光客がたくさん来てくれた事でホテル、旅館、民宿、食堂、サマーハウスからの炊事洗濯その他の雑排水の流入量が格段に増えます。さらに農業用水からは肥料が湖に流れ込みます。
湖は食べすぎです。そんな栄養たっぷりの水には生き物が繁殖しますよね。水草が繁茂して漁業関係者は困ってしまいました。
漁業者にとって雑草である水草たちの駆除のために中国の魚“草魚”を信大の先生の勧めで導入します。ただ漁協は信大の先生に言われた数の10倍を湖に放したと言われています。

数年で湖から水草は消えてしまいました。ちょうどこの頃、湖の水質を調べていた長野市の小学校の先生から水質の悪化を危惧しているとの説明をうけました。僕は父や柏原伝道所の影山牧師、他の方々と“水を語る会”を作り、講演会を開くなどをして湖のデーターを提示して問題を知らせ、湖の回復のため活動を展開しました。ルイス・ハントさんをはじめ国際村も大学村もずいぶん頑張ってくれたのを覚えています。そしてその翌年、湖で淡水赤潮が発生しました。

これを機に国と長野県が参加して研究が始まり、そして下水道の施設が始まりました。
野尻湖ナウマンゾウ博物館の近藤さんが中心になって、長野県の機関と長い年月をかけて研究、調査しました。例えば水中にかごを作り草魚が入れないようにして水草を植えるなどです。
研究の結果、水草などの生態系が水の浄化作用を担っている事が分かりました。もちろん水草などが栄養分を吸収しているのですから。
草魚が入って来なければ水草は育つのでした。さらに根が残っているのでもともとあった水草も生えてくるのです。つまり草魚がいなければ良いのです。

そんな事が分かって来た頃、釣り客を狙ってブラックバスを無断で放流した人がいました。その中にはブルーギルも混ざっていたのです。両方とも肉食の魚です。
水草の無くなった湖底は裸の土地と同じです。そこにはいろいろの種類の魚もエビも住んでいます。羊を入れてある隠れる所のない柵の中に狼を放したようなものです。
「残酷なことをする人がいるね」
「ブラックバスを放した奴はきっと地獄に落ちるよ」
「まったく、自分のお金の事しか考えていないものね」
「他の生き物の事なんて目に無いんだね」
「草魚は大きすぎて ブラックバスは食べないだろうしね」
湖に住む生き物には悲劇が続きました。

そして何年も経って今、野尻湖の周囲には下水道ができて雑排水の流入は激減しました。 草魚は1m以上に成長したものの生息している数は随分減っています。浅瀬には入れないために浅い所に少しずつ水草が生え始めました。ブラックバスはいるもののブルーギルに卵を食べられて数が増える見込みは無いようです。水草がまた生えれば生物たちはそれぞれに隠れ家を作ることもできるでしょう。
野尻湖ナウマンゾウ博物館と県の作るチームはカゴを取り外し自然に任せることになりました。野尻湖の回復力と水草を含めた生物のバランス点への行きつくところに任せることにしたわけです。何十年かすればきっと生命力のある湖に戻ってくれるでしょう。

工房のまわりへ植える予定のブラックベリーは数株です。うまくコントロールできるように考えなくちゃ。

ブラックベリー

バラ科  キイチゴ属
アメリカ中部原産

生食 100g
エネルギー  43 kcal
たんぱく質  1.39g
脂質     0.49g
炭水化物   9.61g
配分     0.37g
食物繊維   5.3g
ビタミンA   21.4 IU
ビタミンE  1.17㎎
ビタミンB1  0.02㎎
ビタミンB2 0.026mg
ナイアシン  0.646㎎
ビタミンB6  0.03㎎
葉酸     25ug
パントテン酸 0.276㎎
ビタミンC   21㎎
ナトリウム  1㎎
カリウム   162㎎
カルシウム  29㎎
マグネシウム 20㎎
リン     22㎎
鉄      0.62㎎ 
  

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