ぼーしやJAM工房

ぼーしやJAM工房からのご案内です。

ブラムリー・アップル

小布施町で新しい味として、イギリスのリンゴ。ブラムリー・アップルを売り出していました。ブラムリー・アップルはイギリス生まれのリンゴです。イギリスでは生で食べると言うよりは加工用、ジャムにしたり、料理に使ったり、アップルパイにしたりして使うリンゴです。
小布施町でも生のブラムリー・アップルの他にもパイやシードルなども宣伝しています。今は飯綱町の方が生産量は多いようですね。

最初は全然ブラムリー・アップルに興味が湧かなかったのです。何でかと言うと加工用には日本では紅玉がなじみ深いし良い味です。また北米生まれの加工品種グラニー・スミス・アップルの生産がすでに始まっていました。
これは北米に住んだことのある人が増えているので、食べた経験がある方も多いと思われたのです。懐かしさもあって、そう言う人たちが買ってくれると そこから売れてくる品種かなと思っていたわけです。
それにそんなに世界中あっちこっちから加工用品種持って来てもしょうがないと感じていたのです。
ただ小布施町は近いですし、関係も深いのでブラムリー・アップルのジャム作りを頼まれて作るようになりました。
作ってみると独特の味があって、面白いんです。僕もブラムリー・アップルのジャムが好きになりました。
どこも新しい味を、新しい特産物を探していますね。おんなじ物が長くなるとみんな飽きてしまって見向きもしてくれなくなりますものね。

リンゴ農家と話をしているとよく土作りの話しになります。農家の人達は土づくりが大事だと言います。有機農法の農家は草を集めて堆肥を作ったり、微量成分のために山の落ち葉を集めてくる方もいますよね。さらに動物、例えば牛や羊、鶏の糞を堆肥にして使ったりします。ほかにも貝殻だったり、いろいろの物を土に混ぜて植物が元気に育つように気を使います。栄養素のバランスを確認するために土壌試験を自分でする方もいますよね。
「土が良くなければ、美味しい果物はできないよ」
「苦い野菜があるだろ。ありゃあ土が悪いんだ。」
「良い土で育ったぶどうの木の下は、酸素がいっぱいだからね、その下にいると人は元気になるよ」
「どうしたら、良い土ができるんです?」
「まあ、勉強しなくちゃな」
良い土で育った果物や野菜を食べると僕達は、元気になるチャンスをもらえるって事でもあるでしょうか?光合成を沢山出来る木の果物ですからね。

土って何だろうって、思います。
もちろん土の始まりは岩ですよね。岩が細かくなって それが長い年月をかけて少しずつ増え、その隙間に水分入り 微生物が住むようになります。そうやって有機物が蓄積されると、植物がそれを栄養にして育ち始めます。1㎝の厚みになるのに300年程かかるようです。もちろん場所によってできてくる土の性質は違ってくるのでしょうけれど。
つまり僕たちのまわりにある土は、何千年、何万年の時をかけてできているんですね。地球をほんの少しだけ薄い薄い皮膜のように覆っているこの“土”はとても貴重なものです。
「僕たちは土が無ければ生まれて来なかったんだよ。」
「植物が育だたないですものね。」
「菌類だってそうだよ」

当たり前にある身近な物って、それがある事すら意識してないですね。気が付いたらコンクリートですべて覆われていて 土を見る事すら無くなっていたりします。でも農家や専門家の話を聞いていると 土そのものが生き物のような気がしてきます。

母なる大地って言います。実際、森の中にいるとそれを実感できます。木や草が腐葉土でふわふわの地面からすくっと伸びていて その周りを動物たちや虫たちが忙しく動き回っています。僕は傍観者の様な顔をしていますが まぎれもなく彼らの中の一人ですよね。
「お仲間ですね」
「そうそう、よく思い出したね」
なんて 森の木に言われそうです。
時間があったら ぜひいろいろの所の土を良く眺めてください。

野尻湖はナウマンゾウの発掘で有名です。野尻湖畔に店があった時に 店の前で考古学者たちが穴を掘り始めました。
「何か出た?」
寒い日だったのでお茶を持って行って聞きました。
「ナウマンゾウが出たよ」
野尻湖ナウマンゾウ博物館の近藤さんが答えてくれました。
2メートルほど彼らはすでに掘っていました。
「ここが大体4万年前だよ。」
時間と歴史は地面の下に土の中へ縦に埋まっているんですね。
そのあたりの土は氷河期の記憶です。

土ってホントにおもしろいです。あっちこっち掘りまくりたい気分になります。
「めちゃめちゃに掘ったら、周りとの繋がりが切れてしまうよ。元には戻らないんだから気を付けて。」
家の基礎を作ろうと思って土を掘っていた時に、友人に言われた事を想い出しました。
多くの人達にとっての土は、都合の良い材料で、何かを乗せるための台で、服や靴を汚す邪魔くさい厄介物ですね。でもね、土は生命で、時間と歴史の隠れ家で、不思議の住かでしょ。
たまに、美味しいブラムリー・アップルも育ててくれる母なる大地を思い出してください。

アップル

バラ科  リンゴ属
原産はアジア西部、コーカサス地方
ブラムリーの始まりは、イギリスで少女が撒いたリンゴの種が偶然目を出したと言う事です。女の子メアリー・アンはリンゴの種を蒔いたのですから、木になることを楽しみにしていたのでしょうけれど。
彼女の住んでいた家を次に買った人がマシュー・ブラムリー、彼がこのりんごの実を村中に分けた事がきっかけとなってイギリス中に広まります。そこで彼の名前をとって“ブラムリ-”となったそうです。“メアリー・アン”で良かったと思いますよね。まあ、それは僕の独り言です。

これはアップルの成分です。
生食 100g中
エネルギー   52kcal
脂質      0.2g
ナトリウム   1㎎
カリウム    107㎎
炭水化物    14g
食物繊維    2.4g
糖質      0.3g
たんぱく質   0.3g
カルシウム   6㎎
ビタミンC   4.6㎎
鉄       0.1㎎
マグネシウム  5㎎
       

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