ぼーしやJAM工房

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アンズジャムの話し

イチゴを頂いていた農家に紹介されてあんずの農家へ向かいました。
松代の歴史を感じさせる屋敷のある町を通り抜けると 山沿いにその農家はあります。土蔵の外観から見ても とても古い家だと想像させられました。庭先で作業をしていた女性は、ご主人は畑だと言って、あんずの畑への道順を説明してくれました。そのあんずの畑は、山の南斜面の中腹にあり陽当たりの良いところです。あんずの木は、さほど背が高くなく、小さくまとめてあります。山の斜面だけでなく、ここから見える景色の中であんずの畑の占める割合はかなりありました。
松代はあんずの里として有名です。あんずの栽培を始めたのは 江戸時代の初めの頃、真田藩時代にさかのぼります。その頃はまだ 薬用だったようですが、その後あんずの実も人々に食べられるようになりました。それも江戸時代だそうです。

「アンズって孤高な感じがするよね。」
「何で?」
そんな事を僕はJAM工房のスタッフに言いました。
「だって まだどの木も春が終わったばかりで 色の付いた実があるのはアンズだけだろ。だれよりも早く まだ暖かくなりきっていいないのに周りに合わせることもしないで、なんか独立している感じがするだろ。一人でりりしく立ってさ。」
「独立して 1本で風にも負けずに生きているってわけですね」
「農薬の使用もほかの果樹に比べてずっと少ないそうだし。何か強い感じがいいね」
「真田幸村と真田藩ね?」
「そうだね。松代の歴史も イメージに重なるのかも知れないね」

畑でご主人にあんずの説明を聞き、あんずの畑を歩きながら松代の話などを聞きました。ご主人は若い頃はアメリカに住んでいたそうです。ご両親に説得されて実家の農業を継ぐために帰って来たのだとか。
「アメリカの暮らしは どうでしたか?」
「1人って言うのは良かったね。やりたいと思えば何でもできた。すぐに協力者も現れたしね。帰って来るのは、迷ったけれどね。今は、もうここが良いよ」

そう言えば、北米の人達は社会の中で1人で生きているような感じがします。特に女の人にそんな印象を受ける人が多くいます。だれにも頼らずに一人で行く。まるで広い荒野とか草原とかそんなところで1人で風に吹きつけられて立っている、そんな感じです。
ああ、あんずの木に似ている感じですね。
自主独立って言う事ですかね?自主独立って、厳しい言葉ですね。 

沖縄の小さな島に住んでいた時に、無人地帯で たった1人で暮らしている人を何人か知っていました。洞穴に住んでいたおじさんは確か九州の生まれだと言っていた気がします。
もう一人は無人地帯の海辺に小さな掘立て小屋を建てていました。何度も会ったのですが生まれた所も、いつからそこに住んでいるのかも 聞くことはありませんでした。
もう一人は山の中に犬と一緒に暮らしていました。犬を使って動物の猟をしていたんです。
3人とも全く現代的な暮らしから離れて、電機も水道も、お金も必要としていない暮らしをしていました。自分で山や海や野に行って食べられるものを得ていたし、それを保存していました。小さな畑もあったのでそこから少々の野性的な野菜を収穫できたと思います。こんな生き方もあるのかと当時の僕は驚きを持って彼らと接していたと記憶しています。ちょっと“怖い”に似た感覚もあったのも確かです。
父の書いた“森からの手紙”の中に“亀さ”の話がありますが彼もまた 島にいた3人と同じ感じかも知れません。(ホームページ内の“森からの手紙”をご参照ください)
この4人は“自主独立”と言う事を超えてしまっている様に思いますよね。
「まるで動物だ」
「人であることを止めた」
「社会から逃げた」
と言いたい人達がいますがそうでは無いんです。まあ、話をしてもいても3人とも かなり変わっていましたが。先ほどの自主独立は、思考と言うか 頭で考えて行いますよね。この4人は心の声で動いたと言ったら良いかも知れません。社会にその声を押しとどめさせるほど魅力が無かったんですね。

あんずの話しでした。少し話しがずれちゃいました。あんずは社会の中の“自主独立派”と言う話でした。そんな あんずの独立した感じが、あのあんずの独特の酸味を醸し出しているのかも知れません。そうすると 独立って言うのは酸っぱいものかもしれませんね。

あんず

バラ科 サクラ属
原産は中国東北部、または山岳地帯と言われていますが、アルメニアと言う説もあります。アンズは平安時代に中国から持ち込まれたと言われていますが、弥生時代の遺跡からも発見されていました。自生種があったのか、それともそんな早い時期にも中国から入っていた事があったんでしょうか?
あんずは長く薬用として栽培されていました。食べるようになったのは江戸時代です。
世界的に見れば、紀元前にはすでにインド、ペルシア経由でヨーロッパに運ばれ古代ローマで栽培が始まったという記録があります。古くからある果物の1つなんですね。

アミダグリンについて アンズ、梅などの未熟な実や種に含まれる青酸配糖体の一種です。熟した梅やあんずを食べても中毒の心配はありません。

エネルギー  36kcal
たんぱく質  1.0g
脂質     0.3g
炭水化物   8.5g
食物繊維   1.6g
ビタミンE  1.9㎎
ビタミンB1  0,02㎎
ビタミンB2  0.02㎎
ビタミンB6  0.05㎎
パントテン酸 0.3㎎
ビタミンC  3㎎ 
ナトリウム  2㎎
カリウム   200㎎
カルシウム  9mg
マグネシウム 8㎎
リン     15㎎
鉄      0.3㎎
  

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